「研究計画提案書」というもの

今、来年のための「研究計画提案書」を書いている。

パーマネントな定職がない研究者は、数年ごとに、雇ってもらうために書く。

また、パーマネントな定職を持つ研究者ならば、予算をもらうために、やはり書くものということになる。

この研究計画提案書、というものを書くとき、とてももやもやした感覚があった。

今も、もやもやはあるけれど、なんとなくその原因が理解できてきたので、割り切れるようになった気もする。

このもやもやの原因の一つは、基礎科学と応用研究の差から生じているのではないかな、と考えている。

応用研究では、目的をしっかり決めて、それに向かって手順を踏む。この目的のところがかなり特定されるし、たとえば、ひとの役にたつ、なんかの性能を向上させるなど具体的に決まる。その目的は、きっと多くのひとの同意を得られそうである。

応用研究の場合、自信をもって研究計画を書けるのではないだろうか、と思う。

一方で、基礎科学では、目的はあるものの、それが具体性がなかったり、役にたつなどのわかりやすいメリットが打ち出せない。本当に研究計画を書こうとすると、たぶんそのとおりにならないことを、誰よりも自分が知っているのでやる気がなくなるし、嘘っぽいなあ、ともやもやする。
端的にまとめてしまうと、「**はおもしろい」とか、「**を理解したい」とか、または、「なんか新しいことでてこないかな」とか、そういうことが目的になっている。そういう動機や目的は、他のひとからみれば、あっそう、と言う問題である。

そこをなんとか、あっそうではなく、おもしろそうですね、と応援してもらえるように書かなければならない。結局、自分が考えていることは、おもしろいのですよ、とわかってもらえるような内容を書くしかない、と割り切ることにした。

研究計画ではなく、実際は研究理念をかく。原著論文では結果や検証をまたないと書けないような内容も、研究提案としてならば、予想される結果を議論してもいいし、そのための細かい検証もいらない。このように考えれば、これは楽しい作業といえなくもない、のではないだろうか。

原著論文を書くかた苦しさにに比べれば、研究計画をかくことは、気楽である、という見方である。または、原著論文では、議論できなかった欲求不満を解消することができるという見方である。

原著論文では、ここからここを調べました、とか数字をきちんといれて書かないといけないけれど、研究計画では、このへんからこのへんを調べます、とかでいい。

原著論文の文章は、どこからもコピペできないが、研究計画ならば、過去に自分が書いた研究計画や原著論文からコピペできるし、できた研究計画から原著論文へコピペもできるため使い回しもできる。

あーだこーだと研究計画をかくメリットを考えてみたけれど、やっぱりそんなに楽しい作業ではないかな、、

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